MENU

事業紹介

HiPEA EcoFUL(ハイパーエコフル)

HiPEA EcoFUL(ハイパーエコフル) IMG

超音波技術を活用した機器や配管の洗浄、汚れの付着予防を可能とするサービス

HiPEA EcoFUL(ハイパーエコフル)(※1)とは、超音波を使ってお客様(エネルギー、石油化学、製紙、食品、飲料会社など)が保有するプラント設備の機器や配管の洗浄、汚れ(※2)の付着予防等を可能とする、Deep tech(超音波照射) × IoT(リモート制御) × DX(照射制御最適化)技術を活用した、カーボンニュートラルに資する新たなサービスです。
従来、超音波の産業利用は、半導体洗浄や探傷検査など限定された用途に限って使われてきており、工業規模での利用には超音波の パワーと効果に大きな課題がありました。しかしながら、この度、当社とパートナー企業とが保有する超音波関連技術を組み合わせることで、工業規模で要求されるハイパワー超音波を実現するとともに、より大型・広域のプラント設備や機器・配管にも優れた洗浄効果を発揮し、汚れない、または汚れにくい状態をつくり出すことが可能となりました。

※1:High Power External Application and Eco Friendly ULtrasonic solutionの略称。HiPEA EcoFUL(ハイパーエコフル)は商標登録出願中です。
※2:晶析現象(結晶化現象)による汚れであるスケーリング/スケールと、固形物の堆積や焦げ付きであるファウリング、ここではこれらを総称して「汚れ」とします。

各サービスのご紹介

1. メンテナンス洗浄サービス(汚れた設備を洗う)

お客様が保有する設備を停止し縁切りした上で、洗浄水を循環運転させながら超音波を外側から照射することで、インラインでの設備洗浄が可能です。また従来に比べ、洗浄作業の費用・期間を削減することができます。さらに、従来の化学洗浄に比べて薬液が不要または削減(化学洗浄と併用の場合)できるため、地球環境に配慮した設備操業が可能となります。

汚れた設備を洗う

2. スマート保全サービス(設備が汚れない/汚れにくくする)

お客様の保有する設備が稼働している状態で、超音波を外側から照射し設備またはプロセス流体に効果を及ぼすことで設備が汚れない、もしくは汚れにくい状態をつくり出すことが可能です。従来に比べ洗浄作業のための設備停止頻度を低減し、設備稼働率を向上させることができます。また、本サービスの導入により、スケールの付着に起因する熱損失が削減されるため、CO2排出量も削減することができます。

設備が汚れない/汚れにくくする

3. スマート運用サービス ※現在開発中

設備が稼働している状態で超音波を外側から照射し、プロセス流体の状態変化(例えば粘度低減)を促すことで、従来に比べ、生産性を向上させることができます。
※開発にご協力して頂けそうでしたら、最下部の問い合わせフォームよりご連絡下さい。

超音波を外側から照射

サービスの特徴

1. 工業規模の大型設備への適用が可能

強力な超音波の効率的・効果的な照射を可能とすることで、対象設備が限定的・パワー 不足といった課題を克服し、工業規模の大型設備への適用が可能となりました。

2. 安心・安全で、エコフレンドリーな作業環境を実現

洗浄時に薬液を使用しない、また、従来のCIP洗浄との組合せにより薬液使用量を低減できるため、有害化学物質による人体への影響が少なく、さらに地球環境に優しい運用が可能となります。

3. 設備の分解や改造が不要

当社とパートナー企業が保有する外付け超音波装置は、設備だけではなく、内部の流体にも強力な超音波を照射することが可能です。そのため、洗浄水を流しながら超音波を照射することで、設備を分解せずに内部を洗浄することができます。また当該装置は簡単に装着・脱着できるため、設備の改造が不要です。

4. 超音波の効能により様々な状態変化を誘導

稼働中設備の内部の流体に強力な超音波を照射することで、流体中の付着粒子の状態を変えることが可能なため、設備が汚れない、もしくは汚れにくい状態をつくり出すことが可能です。

技術的な工夫 ~ 外付超音波装置 ~

HiPEA EcoFUL(ハイパーエコフル)にて使用する超音波装置は、幾つかの技術的なハードルを克服し、強力な外付け超音波照射を実現させています。

外付超音波装置

1. 超音波エネルギーの伝搬ロスの低減

超音波の照射対象である設備の表面は平坦に見えますが、実は非常に小さな凹凸が存在しているため単純に超音波の発振機器を接触させるだけでは効率よく超音波を照射することは出来ませんが、当社装置ではエネルギーロスを極力なくし超音波を効率よくかつ効果的に外側から照射させることが可能です。

2. 設備特性に合わせた照射条件の最適化

超音波の照射対象である設備には、材質や厚み、内部流体の物性や流量などの面から、様々な特性があります。これらは超音波の照射効率に影響を及ぼすため、それぞれの特性に合わせて超音波の照射条件を最適化しています。

サービス事例

スマート保全事例

超音波あり/なしの比較

A社様ご協力の下、スケール付着防除を目的として、実設備に対してスマート保全サービスの適用試験を実施させて頂きました。約3ヶ月の連続試験後に開放点検したところ、スケールの付着が抑制されたことを確認しました。なお、本試験ではスケール付着を予防する化学薬品を併用しておりません。運転管理上の課題であったスケール付着を抑制することで、対象設備の安定性や効率、設備稼働率の向上など、お客様設備の生産性向上に寄与する様々な効果が期待できます。

カーボンニュートラルな社会の実現とSDGsの達成

スマート保全サービスを導入した場合、生産性向上やスケールの付着に起因する熱損失が削減されるため、CO2の排出量も削減することができます。またメンテナンス洗浄サービスを導入した場合は、化学洗浄に比べて薬液が不要または削減(化学洗浄と併用の場合)できるため、地球環境に配慮し、“SDGs”(持続可能な社会の実現)に沿った設備操業が可能になると言えます。プラント設備洗浄・保全等の市場規模は、日本国内でおよそ2,000億円程度と想定していますが、工場のエネルギー効率改善・CO2排出量削減、環境負荷低減に対するお客様のニーズは非常に高く、ハイパーエコフルの普及拡大が期待できます。
当社は今後とも、お客様に最適なエンジニアリングソリューションを提供し、カーボンニュートラルな社会の実現とSDGs(国連の持続可能な開発目標)の達成に貢献してまいります。(※3)


※3: 以下データを引用
・主要先進国における熱交換器のスケーリングに起因する損失は年間44億米ドル超(※4 )
・製油所のスケーリングに起因する熱損失は少なくとも1.9億バレル/年で、CO2換算では8,800万トン。
 これは世界の石油由来CO2排出量の2.5%に該当する数値。(※5)


※4:Minimize Fouling Maximize Profit, Halliburton Service, Hydrocarbon Engineering, U.S.A, 2019
※5:Heat Exchanger Fouling Environmental Impacts, H. Muller-Steinhagen etc., Heat Transfer Engineering, 2009

お問い合わせ

このページに表示されている情報に関するお問い合わせは、フォームよりご連絡下さい。

お問い合わせフォームへ

go to TOP