お知らせ

日鉄エンジニアリング株式会社（代表取締役社長：藤原 真一、本社：東京都品川区）と、極東興和株式会社（代表取締役社長：藤田 公康、本社：広島県広島市）は、高速道路橋等の床版更新工事での交通規制期間短縮や施工合理化を図るため、工場製作したプレキャスト床版を専用の充填材料のみを用いて現地にて接合するELSS Joint（エルスジョイント）を共同開発いたしました。

ELSS Jointは、従来のように鉄筋を用いた継手とは異なり、プレキャスト床版間に低剛性の専用材料を充てんするだけで床版相互を半剛接合する継手です。従来工法より継目幅を狭くできるためプレキャスト床版幅を広げて枚数を減らすことができ、また継目部に鉄筋を設けない簡単な方法で接合できることから、労働生産性は14%程度向上し、交通規制期間を1割以上短縮することが可能となります。

従来のループ継手（左）と開発した継手構造（右）の構造概要

これまで供試体を用いた試験により、設計荷重に対して十分な静的耐力を有すること、輪荷重走行試験機を用いた試験により現行のRC床版を上回る疲労耐久性を有していることを確認しました。また、充填材料の耐久性能や防水層・舗装との付着耐久性についても検証し、良好な結果を得ました。

今後はELSS Joint の普及により、大規模更新事業等における既存交通の規制短縮による渋滞などの影響緩和や、省力化による労働生産性の向上を図ってまいります。