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お知らせ

2021年3月29日
日鉄エンジニアリング株式会社

【共同開発】人工知能(AI)を活⽤した「物流施設平面自動設計ツール(ALPS)」

日鉄エンジニアリング株式会社(代表取締役社長:石倭行人、本社:東京都品川区、以下「当社」)、株式会社Ridge-i※1(代表取締役社⻑:柳原尚史、本社:東京都千代⽥区、以下「Ridge-i」)、株式会社noiz※2(代表取締役:豊⽥啓介、本社:東京都⽬⿊区、以下「noiz」)の3社は、人工知能(AI)を活⽤した「物流施設平面自動設計ツール」(以下「ALPS(AI Logistic Planning System)」)について、このたびPHASEⅠ(AI適用実証)の開発を完了いたしました。

3社はこれまで、物流施設の設計・施工ノウハウ(当社)、AI開発能力(Ridge-i)、コンピュテーショナル・デザイン※3の活用技術(noiz)という各社の強みを持ち寄り、物流施設の効率的かつ最適な設計を目指して、建築設計プロセスへのAI導入に共同で取り組んでまいりました。

物流施設の企画設計段階においては、敷地形状や接道状況・容積率などの設計条件に合わせて複数の計画案を比較検討し、機能性やコスト面で最適な計画を導き出す必要があります。ALPSを使えば、条件を入力して数秒で建設可能な複数の平面プランを自動生成することができ、物流施設を検討されるお客様に多様な検討案を素早く提案することが可能となります。

ALPSは、独自のアルゴリズムを用いた以下4つの機能で構成されております。

1. Parser(パーサー) :敷地形状に対し建設可能な建物形状を自動抽出
2. Scanner(スキャナー) :建物形状に対し構造と整合した柱割スパンと平面プランを探査
3. Filler(フィラー) :平面プランに機能性のある防火区画の落とし込み
4. Arranger(アレンジャー) :トラックバースやランプウェイの最適配置

物流施設平面自動設計ツール

ALPSのシステムイメージ

ALPSのシステムイメージ

今回ALPSは、AI適合の有効性を確認する実証段階であるPHASEⅠの開発を完了しました。今後は、PHASEⅡで設計精度を向上させると共に、事務所や搬送設備のレイアウトなど適用範囲を拡大する機能を追加予定です。さらにPHASEⅢでは屋外施設レイアウトの最適化、PHASEⅣでは3次元データ生成とビジュアライゼーション※4を追求し、将来的にはオフィスビルや⽣産施設などの他⽤途への展開を図る予定です。

今後3社は、本ツールの開発で得られた知⾒により、物流施設の設計の大幅な省力化と付加価値の向上を図り、企画設計段階の迅速で質の高い土地活用提案とデジタル技術を活用した最適ソリューション提供により、お客様のビジネスと社会・産業の発展に貢献してまいります。

※1:株式会社Ridge-i(リッジアイ)は、人工知能(AI)・ディープラーニング領域において、社会課題・顧客課題に向き合い、最先端の技術を駆使して解決し、新しい社会を創造するテックイノベーションファームです。特に、画像やセンサーデータの解析において、様々な技術とディープラーニングをはじめとする人工知能(AI)を組み合わせた開発能⼒に強みを持ちます。技術⾯において最適化されたソリューションの提供により、投資対効果も⾼く、課題解決に取り組んでいます。顧客課題だけではなく多くの社会課題にも取り組み、JAXAより受託した⼟砂崩れ解析ディープラーニングでは第4回宇宙開発利⽤⼤賞/経済産業⼤⾂賞を受賞しました。今後も技術の実⽤と研究の両⽴を追求し、社会・顧客が持続的に効果を実感できる最⾼のソリューションを提供します。

※2:株式会社noizは、豊田啓介と蔡佳萱、酒井康介のパートナーシップによる建築・デザイン事務所です。東京、台北、ワルシャワを拠点とし、最先端のコンピュテーショナル・デザインを軸に建築や内装のデザインからプロダクトやスマートシティ開発、デジタルツインやコモングラウンド環境構築や実装にかかわる各種リサーチやコンサルティングに至る迄、テクノロジーとデザインの新しい融合の形をめざして領域横断的に活動しています。

※3:コンピュテーショナル・デザインは、主に企画設計段階において、デザインと各種スタディー・シミュレーションとをコンピューターを駆使して同時並行で行う設計手法です。

※4:ビジュアライゼーション(建築)は、CGパースやウォークスルー動画、VRなどを用いて建築物の完成予想形を立体表現する手法です。

【お問い合わせ先】

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