「鋼×想=力」特集
お客様の想いを叶える当社の「ワンストップエンジニアリング」

2018年6月28日

ご安全に!

当社建築事業部門は、「鋼×想=力」をキーワードに、独自の鋼構造技術(鋼)とお客様の立場からの提案(想)を掛け合せて、工場や物流施設を中心にお客様に価値ある建物を提供してまいりました。

物流施設の設計・施工にあたっては、建屋の設計だけでなく、輸送量・輸配送インフラを想定したレイアウトプランニング、人や物の動き・設備などを想定したオペレーションプランニングなど、検討事項は多岐に渡ります。
当社が受注した「(仮称)アイ・オー・データ機器様 能美物流センター」の営業活動では、お客様の事業の現場を徹底的に分析し、建築とマテハン設備を融合させ、お客様の目指す機能・品質をワンストップで検討・提案しました。お客様の想いを叶える提案がどのように進められたのか。プロジェクトのメンバーが振り返りました。

北陸初のNSスタンロジ案件

編集部:今回の案件の概要、お客様のご要望はどのようなものでしたか?

岩崎:営業担当の岩崎賢一です。この度、主にパソコン周辺機器を製造・販売している精密機器メーカー、アイ・オー・データ機器様に2階建物流施設用システム建築商品の「NSスタンロジ」をご採用いただきました。お客様は石川県金沢に本社を置き、県内十数箇所に倉庫を分散して借りていたため、物流センターを新設して業務の効率化と将来の販売量拡大に対応したいとのご要望でした。2017年の1月から営業を開始し、プロジェクトチーム結成は2017年の4月。その間、スピーディーな計画案提示と質疑応答を繰り返し、お客様との信頼構築に努めました。私は、北陸地方の営業を20年以上担当しており、当地の気象条件など建築事情にも詳しかったので、よりお客様目線での提案ができたと思います。

吉村:私はプロジェクトマネージャーとして、営業から設計、調達までプロジェクトを支える役割を担いました。岩崎さんは、技術営業が本業で図面も描ける営業マン。システム建築商品や鋼構造技術に詳しく、金額イメージもすぐに答えることができます。レスポンスがいいことも、お客様の信頼感につながったのだと思います。

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「鋼×想=力」の「想」提案としての
ワンストップエンジニアリング

編集部:提案の過程では、どんな工夫をし、どのような苦労がありましたか。

吉村:物流施設の建設においては、建設会社は箱(建物)だけを作り、施設内の棚、ベルトコンベアなど内部機器の部分はマテハンメーカーなどが担当するのが一般的です。従って両社との打合せや諸調整をお客様が行いますがこれはかなりの負担でお客様にとってはこれをまとめて検討できると効率的だし安心ですね。建物ができてから、棚やパレット(荷役台)が上手く収まらなかったら非常に困りますから。ですから、本件ではマテハン機器を含めて、各部門の経験者・専門家によるプロジェクトチームを作り、ワンストップ提案を行うことにしたのです。

編集部:ワンストップ。建設に関するあらゆる相談に応じることで、お客様の利便性を高める取り組みのことですね。

吉村:はい。メンバーは、プロジェクトマネージャーの吉村と営業の岩崎、マテハン担当の髙田誠一、商品技術室の片山秀胤、建築設計のとりまとめをした小漉透の5名です。それぞれが専門分野での知見を活かして、お客様からニーズを引き出し、課題を解決していきました。

岩崎:アイ・オー・データ様にとって、今回の様な物流施設の建設は初めてでした。何から始めればよいかわからないという状況だったので、まずは既存倉庫及び建設予定地の現地調査と「何がお困りですか?」と。そこからのスタートでしたね。

20180628-02.jpg左から、吉村仁(プロジェクトマネージャー)、小漉透(建築設計)、
髙田誠一(商品技術室マテハン担当)、岩崎賢一(営業)、片山秀胤(商品技術室)

髙田:私は2017年4月に今の部署に異動になり、すぐにこのプロジェクトに参画しました。当初、新しい倉庫には9000パレットを保管したいとのお客様要求に対し、入り切らずに困っていました。しかし荷姿を詳細に調べていったら、荷高さが低いものがあることが分かり、積み方を工夫することで9000パレットを入れることができました。対象物の荷姿や既設倉庫内作業を調査しながら、1つ1つ課題を整理していった結果、マテハン機器の配置や作業動線まで踏み込んだ効率的なレイアウトを提案することができました。

吉村:実際に使用している倉庫を見学したのはもちろんのこと、アイ・オー・データ機器様の担当者様をお連れして、マテハンメーカーのショールームへも見学に行きました。小漉さんや髙田さんにも同行してもらいました。偶然にも、マテハンメーカーの担当者が髙田さんのことをよく知っていて、お客様の前で当社の技術・商品をほめてくださった。ありがたかったですね。

小漉:そうでしたね。後で知ったのですが、競合他社はパレットをぎゅうぎゅうに詰め込んだ配置提案でした。荷姿まで調査していなかったようですね。当社は、髙田さんがお客様のコンサルタント的な立場で荷物の諸元やラックレイアウト案を描くなどして何度も提案。お客様としては、建物や物流システムを具体的にイメージでき、新日鉄住金エンジニアリングに相談すれば、期待以上の答えがでると、手応えを感じてくださったのでは。その点も、決め手になったと思います。

お客様の多様なニーズに応える
提案力が私たちの強み

編集:チームで取り組むことで、何が大きく違いましたか。どんな相乗効果が得られたのでしょう。

髙田:私はマテハンの知識はあっても、それをどう建築の提案資料としてアウトプットすればいいか、迷っていました。アドバイスをくれたのが片山さん。建築提案として必要な検討項目は何か、具体的に指示してくれましたね。片山さんのフォローなしに、提案資料は作れませんでした。

片山:ちょうど昨年の4月から、価格以外の付加価値をつけられないかという取り組みを始めたところで、プラント事業部から髙田さんに来ていただいたのもその時でした。プラント事業部で養った髙田さんの知見を活かすべく、私は今回、マテハン担当の髙田さんと、設計担当の小漉さんとをつなぐ役目をしました。以前、立体自動倉庫を担当し荷姿から構築していった経験があったので、それが活きましたね。

髙田:プレゼンテーションは、小漉さんが担当。中身のマテハン配置含めて作業性が最も良くなるような建屋としていること、NSスタンロジの特長などをビジュアルでわかりやすく説明してくれました。

小漉:建築設計としては、物流システムに伴う提案だけでなく、構造・電気・設備・見積・施工計画の各担当者のみなさんとともに、機能を損なわずにお客様の予算に合わせる検討を繰り返し行いました。その結果、お客様にとって満足度の高い、非常にきめ細かく丁寧な提案ができたと考えています。

お客様の満足度を上げる取り組みを強化
お気軽にご相談ください!

編集部:ワンストップエンジニアリングによって、「NSスタンロジ」を含め営業展開の可能性はどう広がりましたか。また、どんなお客様にお勧めしたいか、最後にメッセージをください。

片山:今回のアイ・オー・データ機器様の案件は、荷姿から始まり、保管量、出荷量など中身から検討していく1つのモデルになったと思いますね。洋服で言えば、既製服ではなくてイージーオーダーやオーダーメイドの商品です。今後の展開としては、IoTの活用が課題になるでしょう。物流量・流通量を把握することで正確な物流量のシミュレーションが可能になり、より高度な輸配送システムを装備した物流施設の提案ができるようになると思います。

岩崎:物流施設の建築は、仕様が決まっていることも多いのですが、ご要望に応じて細かな提案ができる好例になったと思います。システム建築でも自由度を持たせることができますので、自社倉庫をお考えのお客様は気軽にご相談いただきたいと思いますね。

髙田:「NSスタンロジ」は、2階建物流施設として、機能的で地震に強い建物を経済的価格で提供できます。多様化するお客様ニーズにも柔軟に対応できますので、建設計画で悩んでいるお客様、困っている方はご相談いただきたいですね。

岩崎:お問い合わせをお待ちしております!


NSスタンロジサイト
https://www.eng.nssmc.com/sp/slg/

案件概要

【(仮称)アイ・オー・データ機器 能美物流センター新築工事】

北陸初のNSスタンロジ案件

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建設地  :石川県能美市吉原釜屋産業団地
主要用途 :物流センター
工期   :2018年5月7日~2019年1月31日
規模構造 :鉄骨造2階建
敷地面積 :約17,424㎡(約5,271坪)
延床面積 :約16,034㎡(約4,859坪)

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