日鉄エンジニアリング株式会社(代表取締役社長:石倭行人、本社:東京都品川区、以下「当社」)は、ENEOS株式会社(代表取締役社長:山口敦治、本社:東京都千代田区、以下(ENEOS」)が実施する国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト(合成燃料)」において、設備関連の検討・基本設計業務を担当し、このたび「1BD 合成燃料製造実証プラント」※1が竣工しましたのでお知らせいたします。
当社は本技術開発において、ENEOSの委託先として「合成燃料製造プロセスの一部に関する設計、商業化に向けたスケールアップリアクター設計」を実施するとともに、今回の1BD合成燃料製造実証プラントではFT合成※2プロセスの基本設計などを担当しました。
FT合成は、CO2と再生可能エネルギーで生成した水素を原料にして合成燃料を製造するために必要不可欠な技術です。当社はJAPAN-GTL実証研究※3で開発したFT合成技術を保有しており、この技術を今回のFT合成プロセスの基本設計に反映しました。今後はこのたび竣工した1BD合成燃料製造実証プラントでの検証を通じて、スケールアップに向けた知見を獲得することで、合成燃料製造技術の早期確立を目指します。
当社は、今後ともFT合成技術の活用による合成燃料生産の社会実装に向けた取り組みを強化し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。
- ※1 「1BD合成燃料実証設備」の「1BD」とは、「1 Barrel per Day」(生産量1バレル/日)の略。
- ※2 「フィッシャー・トロプシュ合成」(Fischer-Tropsch synthesis)の略。液体炭化水素を生成するための化学プロセスで、水素と一酸化炭素から触媒反応を用いて合成燃料を製造するために利用されます。
- ※3 日本独自のGTL(Gas to Liquid)技術を実用化するための実験的なプロジェクト。2006年10月から2012年8月までの約6ヵ年にわたり、JOGMECおよび株式会社INPEX、ENEOS株式会社、石油資源開発株式会社、コスモ石油株式会社、日鉄エンジニアリング株式会社、千代田化工建設株式会社の民間6社が設立した日本GTL技術研究組合が、商業規模でのGTLプラントに適用可能なJAPAN-GTLプロセスを確立しました。
【案件概要図】
(ENEOS提供画像)
【お問い合わせ先】
サステナビリティ・広報部 広報室
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