VR技術を用いた免震装置導入効果の見える化および体感

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建物へ免震装置を導入する効果を知ってもらうことで、免震構造の普及に貢献する。

あらかじめ作成したVRモデルに、地震波(時刻歴応答解析によって求めた地震時に建物へ生じる応答加速度)を入力することで建物内部の家具等の揺れや転倒、物の落下を表現できます。建物に生じる加速度は耐震構造と免震構造、制震構造で異なるため、モデルに入力する加速度を変更出来る仕様としています。VRゴーグルとモーションシートを合わせて使用することで、視覚・聴覚・揺れの体感によって、それぞれの構造形式の揺れの違いを知ることが可能です。

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高い汎用性

あらかじめマンション、オフィス、倉庫のVRモデルを作成しています。計画する建物を模したモデルを新たに作成することも可能です。

建物規模や構造種別(鉄筋コンクリート造、鉄骨造など)、構造形式(耐震・免震・制震)に加え、建設地によって将来生じ得る地震の規模や揺れの継続時間も異なりますが、時刻歴応答解析で求めた応答加速度の時刻歴を入力することで、建物ごとの揺れの違いの表現が可能です。

事例

2016年4月の熊本地震で観測された地震波を用いたマンションの事例を動画でご覧いただけます。

免震(建物基礎に免震装置を設置した建物)

耐震(装置等を設置していない一般の耐震構造の建物)

ヒトを知る

開発までの経緯

建物の構造設計の専門家であれば、構造計算から導き出された数値から、地震が起きた際の免震装置の効果を想像できる方もいると思います。しかし、建物を実際に使用するエンドユーザーとなるお客様に、その有効性を数値から理解してもらうことは困難です。こうした課題に対し、起震車など大規模な装置を用いることなく、VR技術を用いて簡便に導入効果を体験できるツールを目指して本件に取り組みました。また、大きなスペースがなくとも体験椅子を併用することで地震による揺れも体感できる方式としました。

開発から実装までの課題

VR空間および空間内に設置されたパソコンやラック等什器の挙動が、漫画のようなアニメーションにならないことを目標に、重量や重心、摩擦係数等リアルな物理定数を用いて、力学によって挙動を再現することにこだわりました。

什器の揺れ・転倒の程度や体感、物理定数の相関についての定量的な設定手法に関する知見がなかったため多くの試行錯誤により完成に至りました。

周囲の反応

    導入後、複数の展示会で累計数百名の方に実際に体験してもらいました。一般の方への訴求効果はもちろん、普段構造設計に携わる建築のプロの方々にも免震構造の良さを再認識してもらいました。

    今後の展望

    耐震と免震の違いを体感することで、免震装置の効果性を実感していただけるようになりました。免震構造の普及、免震マーケットの拡大に貢献できると考えます。