NS-DMG®によるプラントエンジニアリングの設計効率化

  • エンジニアリングをDX!
  • 設計

スピーディーで高品質な設計の実現でEPC全体の生産性向上を目指す

NS-DMG®は、設計工数の大幅な削減を目指して開発されたシステムです。

3D-CADの”パラメトリック機能”と”自動設計プログラミング機能”の組み合わせにより、3Dモデルを瞬時に変形し、2D図面を自動生成できます。

また、作成されたモデルの設計パラメータを自動チェックするデジタル検図機能も搭載し、従来の2D設計で多くの時間を要していた作業指示、図面作成、検図の工数削減を見込んでいます。

事例を知る

NS-DMG®のプログラムによる自動変形は動画でご紹介した通りですので、ここではNS-DMGを開発する際の進め方やデータの活用方法についてご説明します。

NS-DMG®の実装について

NS-DMG®はプログラムによる自動設計が注目されがちですが、事前のコンセプト作りが重要です。実際のプロジェクトで手動修正が極力発生しない3Dモデルの標準化、3Dモデルをプログラムで効率よく制御するための構成検討が必要です。

次のような項目を考慮して3Dモデルの構造を検討しました。

3Dモデルを軽く操作できる構成検討

例えば、設計する対象がボイラーのように多数の装置や部品で構成されている場合、装置全体を部位ごと(ユニット・コンポーネント)に分類し、さらにパラメトリック変形※1や組換え可能なモジュール単位に細分化しました。ユニットやコンポーネントは、部位の特徴やバリエーションを考慮して階層化しています。これにより、3Dモデルを直接編集する場面が発生した場合でも最小単位で軽量な3Dモデルの操作が可能になります。コンポーネント単位以下のモジュールは、設計段階での構造変更が発生しないように、設計の初期段階で後工程部門まで含めた吟味が必要です。

※1 パラメトリック変形:寸法値を変えてモデルを変形させること。

プログラムで操作したい範囲を考えた構造にする

複数のユニットが整合性を保ちながら、まとめて変形する必要があるため、3Dモデルにもそれに対応できる工夫をしています。

設計図面をどの部分から出力するかを決めておく

設計に必要な図面が出力できるような階層構造にします。

 

NS-DMG®の成果物活用 

NS-DMG®は作図工数の短縮だけでなく、製造や工事の段階でも3D形状や属性情報を活用できます。

開発に当たっては、3Dモデルと属性情報※2を有効活用して以下に取り組みました。

※2 属性情報:3Dモデルに設定された材質、重量、鋼材番号などの情報

荷姿形状の切り出し

工事現場への輸送・搬入を計画するため、製造ベンダーから出荷される荷姿※3形状を切り出すこと(業務)があります。設計図面向けの階層構造から荷姿に応じた形状を切り出すのは難しいですが、XVL Studioというツールを使うことで、複数の部位にまたがる形状でも自由に切り出すことができます。切り出した形状からは、荷姿の最大外形や重心位置も取得できます。こうすることで、設計段階で製造/工事工程からの手戻りがない事前の合意形成が可能となります。

※3 荷姿:荷物を輸送する際の外観のこと。

溶接管理番号の自動収集

NS-DMG®と+αの機能のアドオンプログラムを開発することで、図面内の情報を自動で収集することができます。従来の2D図面では手作業による収集作業と整合性確認を行っていた溶接管理番号も、自動的な収集と整合性確認が行えるようになりました。

NS-DMG®は自動設計にとどまらず、今後も形状や情報を製造や工事の段階に「つながるデータ」として提供できるツールに進化させたいと考えています。これにより、設計段階での効率化だけでなく、製造や工事の現場でもデータを有効に活用することができます。

 

今後の展望

NS-DMG®は、営業から設計、製造、工事までの一連のプロセスをつなぐ重要なツールとして進化し続けます。以下のようなさらなる活用方法も考えられます。

営業ツールとしての応用

営業段階で、お客様から希望や施工計画をインプット受け取り、設備全体の物量、必要な期間やリソースが算出でき、スピーディにお客様の要望に合わせて見積作成ができるようになります。さらに見積作成に使ったモデルを活用して、設計では設計に係る工程の短縮、製造・工事ではモデルを使った事前検討ができ、手戻りなくお客様の希望に応えることができます。

教育ツールとしての活用

NS-DMG®を教育ツールとして利用し、設備の構造や機能がわからない新人設計者の教育でも効率よく行うことができます。熟練設計者のノウハウで作成した3Dモデルや図面を用いて実際の設計での熟練設計者の目線や注意点をより実践的に学べます。

デジタルツインの構築

NS-DMG®で作成した3Dモデルと従来の設計工程で作成した3Dと組み合わせることで、実際の設備のデジタルツインをデジタル空間上に構築することができます。これにより、機械、配管、架構、建築との取り合い干渉が容易に確認でき、現場での手戻り工事が削減できます。また据付工事においては設備の据付状況の可視化と共有により、取り込み手順や重機の配置検討が容易になり、工事工程短縮と工事品質の向上に貢献できます。