土木・橋梁用アンボンドブレース
概要
新設、既設の橋梁にアンボンドブレースを設置することができます。 橋梁上部工の既存部材の一部をアンボンドブレースに交換することで、地震動エネルギーを吸収し、下部工への負担も軽減し、橋梁の耐震性が向上します。
3つの導入メリット
方杖ラーメン橋などにアンボンドブレースを制振材として設置することで、新設橋でも既設橋でも、経済的に耐震性能を向上することができます。
メリット1経済性の向上
アンボンドブレースが地震動エネルギーを効率的に吸収するため、橋梁の各種部材に作用する地震力が大幅に低下します。新設橋では部材断面の小型化により鋼材の使用量が減少し、既設橋では補強範囲の縮小により補強材の使用量が減少します。
アンボンドブレースの適用効果例
下図は、既設の方杖ラーメン橋に、レベル2地震動を作用した場合の動的解析結果です。左図はアンボンドブレース設置前、右図はアンボンドブレース設置後を示しています。図の赤い部分は許容応力度を超過する部材です。アンボンドブレース設置前は許容応力度を超過する部材が22部材ですが、アンボンドブレース設置後は許容応力度を超過する部材はわずか4部材まで減少します。
アンボンドブレース設置前
アンボンドブレース設置後
地震時応答の低減効果
右図は、橋脚基部と主桁部の地震時応答の低減効果を表しています。いずれも数値が1以下であれば、それぞれの部材の耐力が確保されている一つの目安になります。アンボンドブレースを設置することで、各部材の地震時応答が大幅に低減することがわかります。
注)部材の耐力を確認するには別途照査すべき項目がありますので、あくまで目安とお考え下さい。
メリット2工期の短縮
アンボンドブレースを既設橋の耐震補強に利用すれば、断面補強を必要とする箇所が減少するため、従来の耐震補強工事に比べて工期を短縮できます。たとえば、方杖ラーメン橋を想定した場合、アンボンドブレースで耐震補強すれば、従来工法よりも工期を3割程度短縮することが可能です(当社試算による)。
メリット3維持管理の向上
アンボンドブレースは鋼材を中心に構成した部材のため、鋼製橋梁と同様に維持管理点検することができます。